シナリオ
ヒロイン10人全員に一応個別ルートがあるが、全体的に短めで特に各学園のメインヒロイン以外は非常に短い。
30分〜2時間くらいしかないので本当あっという間に終わります。
メインヒロイン勢もさほど長くなく、各2ルートあると考えてもボリューム的には少し不足かな。
良いキャラが多いだけにこれは勿体無い。
やはりヒロイン数が多いと各ルートが薄くなってしまうのが残念。
内容自体は悪くないというのがまた惜しい所。

各学園毎の感想。

翠名の思想に合わせた感じでいつもの日常が続く皐月学園グループ。
ヒロイン全員が久司朗と元々知り合いということもあり最初から好感度高く、選挙戦も平和で1番起伏が少ないため
終盤まで新聞部の活動が中心となり1番学園物っぽいかも。
学園祭の描写も1番多かったし。
個人的にはこういうまったり感は好きですね。
未来の日の終わり方も他ルートに比べてマシに見えます。

ただ、ギフトもそれほど頻繁に使われないので人によっては退屈に感じられるかも。


そしてどちらかというと恋愛中心な聖ジュライ学園グループ
選挙戦もそこそこ盛り上がりバランスの良いルートです。
サクラがメインなのですが、アイリスの方が目立っていたような気も。
特にサクラルートでのアイリスのデレっぷりはかなり破壊力が高かった・・・


続いて実力主義だけあって序盤から全開な水無月学園グループ
最初から久司朗の活躍が見れたりと3学園の中では一番盛り上がるルートです。
特に姫乃シナリオはハッピーエンド側はもちろん、終わり方こそ悲惨ですが未来の日側も終盤の展開が熱くて結構好きです。

最後に光理メインの葉月学園ルート
ルートロックが掛かっているため初回は攻略不可。
ただ、少し面白い種類のロックなのでやろうと思えば1周で入れたりもするけど、できるなら他のメイン、サブ全部終わらせた後のラストにやるのがオススメ。
最後のまとめ的なルートだけあって色々な伏線も回収されるし全員活躍してました。
特に聖女アナ戦は皆でラスボスに挑む感じで曲も格好良くとても熱かったです。

終わり方もあえてぼかしたことで一見してハッピーエンドに見えないけど良く考えればハッピーエンドですよねあれ。
ただ、結局最後まで終わらせてもノアが何なのかというのがはっきり分からなかったのはやはり少し気になりました。

システム
選択肢のみの分岐。
選択肢表示時は作品内の設定にあわせて高速思考状態になるのが演出としてなかなか良い感じ。
序盤に3学園のどれかに分かれ、その後その学園のヒロインに分岐すると言う形。
分かりやすい選択肢しかないので、分岐は簡単。

光理ルートのみロックが掛かっており、聖女候補3人全員からループした後ルートが開放されます。


システム面は安定のCS2なので特に問題なし。

あと今回用語解説として悪魔図書館があります。
各種ギフトやキャラの説明、さらにどうでも良い事までいろいろ登録されて閲覧できるのでなかなか面白いです。
作品内の設定にあわせて悪魔図書館を利用しているという形になるのでシナリオ上
光理がいなかったりすると使えないなどなかなか内容以外も凝っていました。
音楽
ボーカル曲はOPが「μ」さん。
光理以外のED曲は「葉月翠名(斉藤愛子) サクラ=ウィンザー(真中海) 時雨里姫乃(雲雀鈴愛)」の3名
光理EDは「明智光理(澤田なつ)」 と面白い構成。
OPは非常に格好良い曲でお気に入り。
ED曲もキャラソンと思えばなかなか良い感じです。

BGMは全27曲
格好良い曲含めなかなかの良曲揃いですね。
特にアナ戦の「AT THE END OF MYTH」は今作で1番好きな曲。

お気に入り曲は「Never Ending」「Ever Never」「Heavenly Kiss」「UNKNOWN」「欺瞞に満ちた日々」
「CHASER」「欠けたココロ」「OFF LIMIT DRIVE」「AT THE END OF MYTH」
個人的キャラクター感想
葉月 翠名
メイン勢の中では結構好きなキャラです。
特に告白シーンは今作で一番良いかも。
姫乃ルートの選挙戦で敵に回った時恐ろしかったとか、公式でラスボス認定されているとかいろいろあるけど決して腹黒キャラじゃないよ!
光明寺 夢子
某カンパネラのサルサのように弄られてこそ輝く後輩キャラ。
特に夢子とアイリスの絡みはカンパネラのトルティア姉妹の掛け合いを髣髴とさせる面白い組み合わせでしたw
春秋 詩子
面白い先輩なのだが、いかんせんシナリオが薄すぎて魅力が伝わり嫌いのが残念。
語尾に「なう」は思った以上に違和感が無かったかも。
サクラ=ウィンザー
聖女候補の1人なので、一応メインなのだがいろいろと印象が薄すぎる。
自分のルートでもアイリスが美味しい所を持っていかれるし
ギフトも代償が大きすぎて他キャラのように簡単に使えないせいか目立たないしね。
天然の面白キャラなのにいろいろと不遇な感じがする勿体無いキャラです。
アイリス=ウィンザー
普段からの毒舌全開な所を含めて聖ジュライ組で1番美味しいところを持っていった感があるキャラ。
サクラルートでの私にください発言はかなりの破壊力。
雪見 カエデ
頼れるメイドさん。
他のサブヒロイン同様、シナリオの薄さがそのまま印象の薄さになっている感じ。
…最初見たとき、学生だと思えなかったのは管理人だけじゃないはず。
時雨里 姫乃
全体含めて1番好きなのは姫乃。
最初のイメージから大きく変わりました。
もっと冷たいだけの子かと思いきや物凄く良い子でしかも可愛い。
慈愛の女は伊達じゃないです。
久司朗とはいろいろ似たもの同士で1番合っている感じでした。
パトリシア・ランカスター
ちょろいお姫様の先輩。
キャラとしての面白さもそうですが個別ルートもラスト端折りすぎな感はありますが、
聖女候補3人が手を組んでとか熱すぎる展開でサブヒロインのシナリオでは一番面白かったですね。
刀条院 京香
味方になると、とても素直で良い子な後輩。
サブヒロインの中では1番好きなキャラです。

明智 光理
久司朗との絡みが非常に面白い妹さん。
普段は面白キャラでいろいろ笑わせてもらいましたが、
光理ルート終盤はその反動で結構切なくなりました。
総評
うん、普通に面白かった。
少なくともでにけりみたいなネタ全開の作品ではないです。

ヒロインは10人と多いですがメイン1人とサブ2人の3人グループ×3+1人というセブンズを思わせるような配置。
セブンズをプレイした事ある人は想像しやすいんじゃないかな。
悪魔図書館による用語解説なんかも似てるよね。

これだけヒロインが居るにも関わらず嫌いなキャラが居なかったのは素直に凄い。
ヒロイン以外の男性サブキャラにもマジイケメンな西九条先生とか良いキャラが揃っており、キャラに関しては男女共に満足。

ただ、強いて言うなら主人公久司朗が惜しかったかな。
ハイスペックっぽいんだけど、実はそうでもない。
特にサクラルートの後半はお前もう少し頑張れよという出来。
ダークヒーローという点は大して期待していなかったけど、もう少し参謀として活躍するシーンが欲しい。
ラストの葉月学園ルートはかなり格好良かったから、他ルートでもそのくらい頑張って欲しかった。

元々、漢字に無理やりな当て字をするような厨二心が嫌いじゃない身としては結構好きなタイプの作品でした。
少なくともでにけりで離れていった人が戻る程度には良い出来なんじゃないかなと。
キャラが合って厨二成分を受け入れられればグイグイ進めると思います。
FDは出なさそうですが、折角これだけの良キャラが居るのだからFDで恋人になった後とかを補完して欲しいものです。

・・・高速思考って実際使えたら仕事とかで便利そう。

シナリオ:16 システム:16 キャラ:16 CG:17 サウンド:17  82点 A+レベル  
お気に入りキャラ:時雨里 姫乃 クールで格好良くそれでいて可愛い女の子

作品情報
関連商品
パッケージ画像
※クリックで拡大します
発売日
2011-6-24
メーカーHP
ういんどみる

PCゲームレビューに戻る

inserted by FC2 system