シナリオ
某国民的RPGネタを筆頭に全編を通してネタ満載
魔方陣グルグルやらお酒ネタ(これはライターの趣味か?)等々ちょっと古めのネタも多く、どちらかというと20代後半以降のおっさんホイホイな感じ。
ちょっと同じ系統のネタが多いのは気になったけど飽きて笑えないほどではなかったかな。
個人的には「後ろ向きに肩車をして二本のゴボウを持った〜」とか「腰ミノ+すね毛+おにぎり」などのグルグルネタがツボでした。

前作「竜翼のメロディア」では無かったWhirlpool過去作とのシェアワールドも復活。
マギステや77等と同一の世界のためどこかで聞いたような言葉もチラホラありました。
現代世界だけど特殊な能力を持つ人が居るというのは共通です。

個別ルートは基本的にどのヒロインも大まかな展開は同じで個別最初の6章で恋人になり
7章はイチャイチャイベントの連続、最終章でジャスナスという具合。

7章は短いイベントが切り張りで発生しているような感じは否めないが各ヒロインが可愛いので個人的には特に問題なし。

差が出たのは最終章。
ジャスナスをきっちり行う真奈、霧江、果林の3人は良い感じ。
最後の戦いの後に真の敵が出てくるのは王道ながら熱いし。

問題はジャスナスをやらない下級生組。

響はまだ変則的ながらもそれなりにまとめているがみかるルートはなあ・・・
対立する2組を武力ではなく話し合いで解決させる、それ自体は別にいい。
ただこの手のシナリオはそれなりの説得力が必要なのに今作のようなシナリオでそれをやられても無理がありすぎる。
案の定、みかるの能力を使ったグダグダかつ無理やりな展開で盛り上がりも何もあったもんじゃないし。
正直みかるよりも真奈、霧江が言っている事のほうが正論だしね。
他が細かい事なんか気にしねえ!というノリだったのでこのルートのみ物凄く違和感があったな。

シナリオ個人的評価
真奈=霧江=果林>響>>みかる

システム
分岐は選択肢のみ。
各章に選択肢は散らばっていますが特に難しくはありません。
攻略制限も特に無し。

システム面ではWhirlpool作品でもはやお馴染みのTIPSも健在。
今作は学園内の学科の説明が主になっており、またヒロインたちの能力の説明も本編よりはこちらでされている印象でした。
それ以外にもボイス鑑賞などWhirlpool作品独自のものを含め一通りのものは揃っています。

演出的に勿体無かったのはアイキャッチ。
同じ問題でもヒロインによって回答が異なりとても面白いのだが、自由に見直せないのが難点。
問題の種類もかなり多く、全種全員分ちゃんと画像で見たかったなあ。

音楽
OPが「NANA」さん、EDが「バル」さん。
ノリの良いOPはもちろん、EDも格好良くボーカル曲はどちらもとても良い感じです。

BGM曲数は25曲。
戦闘関連やRPGっぽい曲などBGMの方も思っていたより良い曲が揃っており、なかなかに満足出来ました。
お気に入り曲は「LOVE ADVENTURE」「Forever!Never stop!!」「えんじぇる☆すまいる」「日差しの中でステップ」「深淵の檻から」
「いざ冒険へ!」「強敵遭遇」「戦場に吹く一陣の風」「決戦! Justy×Nasty!」

個人的キャラクター感想
小野瀬 真奈
窓ガラス割りまくりで勇者バカですが何だかんだと一番面白く可愛かったのは真奈かな。
霧江との胸に関するやり取りはちょっとしつこいくらいあったけどそれでも面白かった。
・・・それにしても何でも切れる剣を出す能力って普通に考えたらチートだよなあ。最終的には物以外も切れるし。。
黒木 霧江
窓割ったり壁壊したりと基本的に変な人間揃いの中で一番まともな人間だったのは霧江かも。
付き合いだした後の普段はやる気ない感じとは違う可愛い面も良いですね。
神威 みかる
お兄ちゃん大好きなみかる。
最終章こそあれだがキャラとしてはとても可愛い子です。
ただ、どちらかというと争いの耐えないこのカオスな学園よりは本来行く予定だったフォーティア魔法学園の方が似合っていたような。
加賀美 響
最初は普通の物静かな子ですが、付き合いだすと可愛い面がドンドン見えてくる子。
普段の静かな響も良いですが最終章の喋らないで考えが伝わっている時の響は普段とは違う感じで妙に気に入りました。
おなじみの呪文「アーティカルバイス」が聞けたのも地味に嬉しかったです。
大槻 果林
結婚か死かの2択を迫ってくる果林先輩。
とはいってもあくまでギャグの範囲で収まっているので他ルートでまでしつこく迫られないので安心。
恋人になった後は普通に可愛い先輩ですし。
総評

絵は言うまでもなく可愛くネタも笑えたし、この無茶苦茶な感じの学園も結構好きで個人的にはヒットでした。
別に魔王はじまってなくね?とか魔王や勇者ってそもそも何よ?とかそう言った諸々は気にしてはいけない。
そういうもんなんです。


万人受けしそうな設定ながらもコアなネタと勢いのみで進むため、かなり人を選ぶ作品。
細かい事に突っ込むのはナンセンス、何も考えずその場のノリと勢いを楽しめる人向き。
シナリオなんてほぼないに等しいのでネタやノリについていけない人はただ内容が薄いだけのわけ分からない作品になると思います。

今までのWhirlpool作品とも雰囲気が大分違うのでそこも注意。
基本的に体験版のノリに付いていければ以降も基本同じノリなので問題ないかな。

何も考えずプレイでき、個別も短いので手軽にプレイするには良い作品です。

シナリオ:14 システム:15 キャラ:16 CG:18 サウンド:17  80点 A+レベル  
お気に入りキャラ:小野瀬 真奈 正義感にあふれた可愛い勇者

作品情報
関連商品
パッケージ画像
※クリックで拡大します
発売日
2012-12-21
メーカーHP
whirlpool

 

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