シナリオ
今作でおそらく最も意見が分かれるだろうと思われるのがこのシナリオ。

まあ極端な話、管理人はヒロインが可愛ければダラダラ日常を続けられてもかまわないとさえ思える人間なので
個人的には殆ど気にならなかったが、不満が出る理由も分かるといえば分かる。

大きく分けて今作は同じようなやり取りによるテンポの悪さと話の大きさに合わないシリアスの2点が引っかかるのではないかと。

テンポの悪さについてはまず1つの会話に対して色々脇道へ脱線するので中々物事が前へ進まない事が多々あるのが大きい。
しかもやり取りに幅があるわけではなく、似たようなやり取りが多いのもテンポが悪く感じられる原因かと。
後はこのかとアイナのキャラのせいもあるけど会話の中にパロネタがやたらと多い。
この辺りも気になる人は気になるんじゃないかな。

これらのやり取りや会話を楽しめるか否かで今作の全体的な評価は大きく変わると思う。

そしてもう1点の話の大きさに合っていないシリアスに関しては流石に不満点はある。
全ルート裏で起こっている事に関してはほぼ共通だが、とりあえずシナリオ内に入れました感がすごい。
特にハイジと大人たちのみで解決されてしまい昌信とアイナは正直居なくても良いレベルのアイナルートは厳しい。

そもそもの問題として観光案内部に他国の軍や軍用アンドロイドを敵対させちゃいかんでしょ。
シリアスを入れるなとまでは言わないけど身の丈にあった問題にして欲しいところ。
それこそ温泉街の復興で開発局と対立とか程度で良かったと思うのだが・・・

さらに今回の主人公含めメインヒロイン勢は殆ど一般人と変わらず問題が起こった時に対処できるのが
せいぜい雛乃くらいしかいないので解決方法が大雑把になっているのも問題。
ハイジは色々なルートで活躍するけど攻略できないサブだしねえ・・・

突然大きな問題に巻き込まれてしまったけど何とかなった程度では盛り上がりはしないしただ尺を取っているだけになってるしね。

上記のシリアス部分が盛り上がらない原因にも関係するけどサブ勢の立ち絵の少なさも難点。

今作はめずらしくメインヒロイン全員、親が何らかの形で登場し重要なキャラも多いが誰一人として立ち絵が無い。。。
このかの両親はもちろん、良いキャラしてたアイナママや紗耶香ママ、局長、名前ありの軍人くらいは立ち絵が欲しかったところ。
あと1回くらいはアンドロイドの全体が分かる絵も欲しかったか。
流石にシリアス場面で戦っている相手や敵対している相手が誰一人画面に出てこないのは寂しすぎる。。

各個別はシリアス部分の山場が中盤に来て以降イチャイチャがEDまで続くこのか、雛乃ルート。
イチャイチャとシリアスが最後まで交じり合ったアイナ、紗耶香ルートという感じの構成。

今作で一番良かったのは紗耶香ルートかな。
紗耶香のカメラとそれを撮った街を生かした展開、過去の思い出を含めた各種イベント、そして充分なエロさ。
話の流れ的にも無理なく綺麗にまとめられており作品のテーマにも合った良いシナリオでした。
他ルートのまとめ的意味もあるのかこのか、雛乃ルートの内容もちょっとずつ含まれており、今作のメインルートと言っても良いのでは無いでしょうか。

雛乃ルートは一番開発局の裏側に迫るルート。
話の内容云々はともかく上述通り局長、アレストニア軍、アンドロイドのどれもが画面に出てこないので山場の盛り上がりが・・・
なのでこのルートの本命はそちらではなく雛乃とのイチャイチャ。
そう意味では山場を中盤にもって来て以降EDまでイチャイチャさせるだけという構成はバランスが悪く見えるかもしれないけど大正解。
後半は存分にニヤニヤ出来ました。

このかルートは雛乃ルートのシリアス、イチャイチャのどちらも半分程度に薄めた印象。
このかの記憶や家族の事などメインテーマらしい事はいくつもちりばめられているのだが
他ルートに比べるとイチャイチャもシナリオの内容もインパクトは弱いかな。

アイナルートは無くても困らないようなシリアス部分以外は結構良い。
アイナが積極的にアタックかけてくる姿とか物凄く可愛いのだが、このか、雛乃ルートと違ってシナリオ全体にシリアス部分が混ざっているのが大きく残念な点。
細かいところに突っ込む気はないけど、鬼ごっこから始まり最後のゲリラ戦に長けた傭兵(笑)との戦闘まで茶番感がすごい。。
昌信とアイナも基本的に戦闘では役に立たないしねえ。。。

シナリオ個人的評価
紗耶香>雛乃>アイナ=このか

システム
選択肢のみの分岐。
数も少なく引っ掛けも無いので攻略は簡単。
攻略制限は特にありません。

相変わらず動かしすぎだろという位に動く立ち絵を筆頭に演出面は流石のレベル。
台詞だけで表現しきれない点を立ち絵で表現している節もありじっくり見てれば見てる人ほど楽しめるのでは無いかと。
逆にテキストをサクサク進める人には伝わりづらい魅力ではあるかな。
この辺は個人のプレイスタイルによるので一概に言えないけど。

システム面では選択肢スキップではなくシーンスキップを採用しているのは
2周目以降スキップに若干時間はかかるけどシーン毎の管理が容易になる利点があるので個人的には別に悪くはないと思っているのだが・・・
シーンスキップ=シーンタイトル毎のスキップではないのがちょっと難点かなあ。
また前のシーンに戻るも「1つ前のシーンに戻る」ではなく現在のシーンの最初に戻るだけというのが非常に使いづらい。。
2周目のスキップがめんどくさい人は好感度調整すれば共通最後のデート相手で3人まで同時にフラグ立つのでそこの選択肢でセーブしておくと若干楽かもしれません。
音楽
OPとこのか、雛乃ルートEDは「AiRI」さん、アイナ、紗耶香ルートEDは「相良心」さん。
OPは最初はそれほどではなかったけれど何度も聞いているうちにドンドンお気に入りの曲になりました。
ED曲もこのか、雛乃側の「光の標」はしっとりとしつつも激しい感じがあり
アイナ、紗耶香側の「カレイドスコープ」は明るい感じと種類は異なりますが2曲とも良い曲です。
フルバージョンで聞けるサントラが早く欲しいですね。

BGM曲数は3
0曲。
コミカルな曲から戦闘曲まで幅広い曲があり良曲も多数。
今回の決め曲「繋いだ手と手に生まれる光」も良い感じでした。
お気に入り曲は「プリズミック」「光の標」「カレイドスコープ」「翼は南へ」「レンズの向こうに広がる世界」「我らの出番!」
「暮れなずむ街角」「恋のシナプス」「聳え立つもの」「SIGNS OF ROAR」「守りたいもの」「繋いだ手と手に生まれる光」
個人的キャラクター感想
久我山 このか
このか自体は結構変わった妹で好きだし悪くないんだけど、いかんせん他ヒロインが強力すぎて・・・
このかルートでも雛乃の方が可愛く見える所があったりしたし
もう少し飛びぬけて印象に残るイベントがあると良かったか。
初咲 雛乃
可愛い後輩に加え少し妹属性まで付いた雛乃。
甘さの最大風速で言えば今作一。
個別後半のデレデレ具合は本当ニヤニヤしっぱなしでした。
そして自分のルートではお兄さま、このかルートではお兄ちゃんと少しとは言え妹イベントがある雛乃が妹としても可愛すぎてもうね。。

・・・それにしても雛乃プシャりすぎだろw
ほぼ全てのシーン+そのほかのイベントでも数回って・・・
まあ個人的には全シーンで一番指チュパがエロかったんですがw
アイナ・アシュウィン
序盤からガンガンアタックかけてくる姿が可愛すぎてもうね。
このかに弄られている姿とかもニヤニヤ出来ましたね。
欲を言えば雛乃ルートのように後半にもっとまとまった量のイチャイチャイベントが欲しかったかな。
連城 紗耶香
今作で一番好きなのは紗耶香。
体験版の時から思ってたけど明るくて元気だけど丁寧語っていうのが結構好きなんだよね。
それに加え過去の思い出とかでさらに上乗せされてもうフィーバー状態ですよ。
最初から最後までとても可愛かったです。

そしてエロイ。とてもエロイ。素晴らしい。
最後のシーンなんかは純愛ゲーなのにいける所までいっちゃうのかい!?と思ったけど流石にギリギリの所で止めましたねw
エロシーンのテキストも相変わらずバカ(褒め言葉)でしたよw

あと紗耶香に限ったことじゃ無いけど体験版に無かった新規の立ち絵はみんな可愛いですね。
総評
とまあ色々言ってきましたが、不満点はあるものの個人的には満足のいく作品でした。
☆☆☆部での会話も好きだし皆可愛くてエロい、それで充分じゃないですか。

ヒロインが可愛くてエロければそれでいい人やダラダラとした無駄を楽しめる人向けの作品。
とりあえず本数をこなそうとする人や無駄な会話が苦手な人には向かないかな。
かなり長めで手軽にはプレイしづらいので余裕をもってプレイするのがオススメ。
シナリオ:15 システム:17 キャラ:18 CG:18 サウンド:17  85点 A+レベル  
お気に入りキャラ:連城 紗耶香 可愛くてエロイ頼れる☆☆☆部部長

作品情報
関連商品
パッケージ画像
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発売日
2013-02-22
メーカーHP
クロシェット

 

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