シナリオ
タイトルやパッケージだけ見るとただのバカゲーに見えるが
その実、バカな部分もありつつちゃんとした良い話という絶妙なバランスの作品。
ミドルプライスということを考慮しても若干短い感じはするけど内容に関しては素晴らしい。
普通にテキスト読んでて面白い作品と言うのはそれだけで価値があります。

美紀ルートは最初おまけ程度のシナリオかと思いきや予想以上に良かった。
涼と栞とは違う形かもしれませんが妹尾兄妹も良い兄妹なんだよね。

麻衣ルートはこれ単体で見ると、?ってなるけど栞ルート込みで見ると違った見方が出来て面白いです。
とはいえやはり栞ルートへの通過点という感じが出てしまうのは少し残念なところ。
終わりに救いがあるかは栞ルートでの解釈次第と言うところでしょうか。

栞ルートは今作のメインだけあってとても良いシナリオです。
実妹との恋愛という背徳感を前面に押し出したものではなく
あくまでも兄妹の絆を中心に描かれており終わり方も爽やか風味。
兄妹の絆って良いなと素直に思えました。
そして演出面も抜群に良くエンディング直前のテキストからエンディング曲への繋ぎ
そしてエピローグからの切り替わりは神です。
エンディング曲の歌詞や最後の曲タイトルまで凝っているのは流石の一言。

そして今作で忘れちゃいけないのがお兄ちゃん達。
彰はたしかに普段は残念な感じですが、お兄ちゃんとしては格好良いです。
主人公の涼はエロゲーマーだし序盤の発言とかはたしかにちょっと残念な感じもしますが
普通にイケメンで完璧超人な最高のお兄ちゃんだと。

攻略順は美紀→麻衣→栞がベスト。
栞をラストに持っていくと最後の演出がより良く思えます。

シナリオ個人的評価
栞>>>麻衣>美紀

システム
ルート分岐は選択肢のみ。
数も少ないので迷うことは無いはず。
栞ルートは攻略制限がかかっており麻衣ルート攻略後じゃないと入れないのでそこは注意。

システム周りは特に際立ったものは無いですが普通にプレイする文には何の問題もありません。
音楽
OP、ED共に「片霧烈火」さん
OPは妹からお兄ちゃんへ、EDはお兄ちゃんから妹へ向けた歌になっており
どちらも良い歌ですが、ED曲は演出も相まってとても印象に残ります。
全部終わった後にED曲をフルで聴くと一層良い感じですね。

BGMは全15曲
ちょっと少なく感じますが全体の長さを考えれば充分。
盛り上がるシーンにかかる「ひたむきに、涼やかに」や
最後の「はじまりの唄」などは非常に良い曲です。
お気に入り曲は「your little sister」「Dear My Precious」「妹のいる生活」
「素直になれたら」「神様のおくりもの」「ひたむきに、涼やかに」「はじまりの唄」
個人的キャラクター感想
大泉 栞
リアル妹。
態度はキツくてもお兄ちゃん大好きなのが最初から漏れてる可愛い妹です。
笑顔のCGとかは少し反則だろと。
個別ルートはシナリオ、演出共に別格で、間違いなく今作の中心です。
大泉 麻衣
2次元妹。
麻衣は正直、個別ルート入った段階ではさして興味もなかったんですが
栞ルートに入ってから評価が急上昇。物凄く良い子でした!
ゲーム内で理想の妹という設定になっている麻衣ですが
何かこういうスタンダードな妹キャラって最近あまり見ないなとちょっと思ったり。

しにきすをプレイしている人は雫がいろいろ吹き込むシーンでちょっと笑えるかも。
妹尾 美紀
親友の妹。
美紀は最初の印象よりもはるかに良いキャラでしたね。
彰とは何だかんだと良い兄妹してたのが印象的。
ビッチというより今風の言葉だと肉食系?
あまりこういうキャラはいなかったのでちょっと新鮮かも。
総評
「妹と共に生きるADV」というジャンルに偽りは無い、とても良い兄妹のお話でした。
ミドルプライスの作品ではトップレベルの出来だと思います。
登場するヒロインはリアル妹、二次元妹、親友の妹と当然妹キャラオンリーですが
コンパクトにまとまっており手軽にプレイ出来るので
とりあえず妹スキーな人はやっておいて損は無い作品ですね。
シナリオ:18 システム:17 キャラ:18 CG:17 サウンド:18  88点 Aレベル 
お気に入りキャラ:大泉 栞 少し残念だけど本当に最高の兄妹です

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