シナリオ
人名、地名が読みにくいとか細かい不満もあるけど、それ以上に結局、石やら怪物やらなんだったのか?と言う話だよね。
正直気分的には殆ど何も分からず死んでいった恂と同じ気分ですよ。

月子が居るから時系列的には3daysの前後ではあると思うけど・・・
そもそも恂にあったあれは翠玉碑の欠片なのか?
11eyesクロスオーバーの黒芝かなえらしき人が写真で出たりもしてるが結局は推測の域を出ないのがもどかしいところ。

まあコレに関してはもう考察する気も無いのでそういうものだったんだという感じで流します。

EDは1人につき複数存在するが
「物語りは、いつも幸福な結末(ハッピーエンド)とは限らない。」
というキャッチコピー通り今作のEDにはハッピーエンドは存在しません。

ハッピーエンドの定義は人によって異なると思うけど主人公とヒロインが一緒にみんなと幸せになるEDは無いですね。
まあハッピーエンドが無い事に関してはキャッチコピーで薄々感じていたからそれは別に良いんだけど
問題はヒロイン4人中、祥那を除く迪希、碧織、愛莉3人のルートが全体の展開含めほぼ同じ事。

合間合間に個別のイベントが少しずつ入るとは言えED直前まで同じ展開に同じテキスト(当然既読スキップで大半は飛ぶ)
実質個別ルートと呼べるのはED直前の最後の戦いとエピローグのみ。
しかもその最後の戦いとエピローグもヒロインと戦う相手が変わるだけでそこに至るまでの展開は同じ。
EDも3人とも怪物になった恂と同化するorヒロインと恂の息子による会話という同じ展開。

これが今回の評価を下げている大きな原因の2つ目。
3daysや11eyesなどを見るに個別は短めかなあと思っていたけどそれを遥かに越える感じでした。。
1周目はそれでいいけど2周目以降はちょっとキツイ。
エピローグの息子との会話はそれぞれの個性が出てたのは唯一良い点だがそれにしてももう少しヒロイン毎に展開を変えて欲しかったかな。

あとこれに限らずたまにあるけど、EDのスタッフロールでエピローグのCGを出すのは止めて欲しいね。
2周目以降ならまだしも1周目でエピローグの親子2人で並んでいるCGを先に出されると驚きも何もあったもんじゃない。。

祥那ルートのみ他の3人とは若干異なるシナリオ。
ただ異なると言ってもED直前の終盤とエピローグのみでそこに至るまでの共通部分は他3人と同じ。

で、このルートのEDも正直何が言いたかったのか分からないですね。。。
結局最後どうなったんだと・・・
誰も助けに来なかったのは洞窟に着いた時点で祥那以外の全員が怪物になった?
そもそも最終的には何年経過した?
最後は別に恂が蘇ったわけではないよね?
などなど今までの謎が解けるかと思いきや余計分からなくなりました。。。

また祥那ルートにのみ主人公による祥那への軽い陵辱あり。
というか祥那のシーンは3つ全部陵辱。
こちらは選択肢で回避できるものの気になる人は注意。
選択肢で回避できるというより回避しないと途中で強制バッドEDになるんだけどね・・・
3回とも主人公の死に方が違うけど実妹に手を出す奴は死ねというLassからのメッセージだったりして。

なので普通にEDまで進めるとメインヒロインなのに何とエロシーン0という謎仕様ですw
今回の設定なら祥那のシーン全部使うんじゃなくて全ヒロインにこの手のシーンが1つずつくらいあっても良かったのに。。。
とか考えたけど祥那以外のヒロインだと最終的には受け入れちゃいそうであまり意味が無い気も・・・
さらに迪希や碧織なんかは普通に主人公を力で止められそうな気もするし。

どのルートも一応バトルシーンなどはあるが、数が少ないのでその辺りへの期待も禁物。
また前作みたいな異能力バトルではなく現実寄りの戦いです。
ちなみに主人公はシナリオ展開上後半ほぼ空気になるので主人公TUEEEは無いのであしからず。
どのルートも後半はヒロインが主役みたいになってたし。
それぞれのヒロインが戦っているCGはどれも綺麗で良いんだけどねえ・・・これも勿体無い

オススメ攻略順としては迪希、碧織、愛莉の3人のうち一番好きなキャラを最初に祥那を最後にするのが良いかと。
理由は後述しているけど祥那以外の3人はシナリオと展開がほぼ同じため。
2周目以降はスキップ祭りになります。

システム
選択肢のみで分岐。
数はそこそこあるが難しくは無く、目当てのルートに入るのは簡単。
個別ルートに入った後にも選択肢は出ますが全てバッドEDへの分岐のみなので要セーブ。(祥那ルートはそれプラスエロシーンへの分岐)
攻略制限はありません。

演出やシステム面は標準で特筆すべき点は無し。
強いて言えば銃を撃つ演出が若干多すぎてテンポが悪くなっていたかな。
音楽
OPと祥那ED以外のEDは「marina」さん、祥那EDは「彩音」さん
ボーカル3曲共に良い曲で特にOPはムービーと合わせて今後の展開を期待させる非常に良い感じです。
ただ結果的にはムービーの良さにシナリオが付いていきませんでしたが・・・

BGM曲数は25曲。
日常から戦闘の曲まで幅広く良い曲が揃っています。
お気に入り曲は「キミ∽ツナグ」「永久より永遠に」「punitive justice 〜千年の錯綜〜」「笑顔で歩こう」「命震わせ、哮ろ戦音」
「変貌する世界」「静かな夜に、君と話そう」「穏やかな時間」「思い出をありがとう」
個人的キャラクター感想
澳城 迪希
頼れるお姉さんっぽい幼なじみ
お姉さんっぽい所を見せつつもチョイチョイ抜けてるところがある迪希は最初から可愛いですよ。
それにしても最後の一連のシーンは救いになるとは言え自分の手で最愛の人を殺さなければならない迪希が一番辛かった。。。
迪希に限らず今回のヒロイン勢は最初から全員好感度MAX状態ですが
今作は最初から全員好感度MAXであるからこそ、最後怪物になった恂とのやり取りが光るんだよね。
龍峯 碧織
友達みたいな幼なじみ
最初から恂大好きだけど素直になれない碧織。
素直になった、というか昔に戻った後半の碧織はやはり可愛い。
道陵 愛莉
妹みたいな幼なじみ
ヒロイン勢の中では一番年下ながら時には一番大人に見える愛莉ちゃん
お兄様呼びもいいですね、祥那よりも妹属性が強いよ。
稜祁 祥那
幼なじみ揃いの今作で唯一の妹
愛莉ちゃんと同じ年とは思えないほど子供っぽい所が人によって好き嫌いが分かれそう。
個人的にはちょっと子供っぽ過ぎるかなあ・・・と。
可愛い事は可愛いんですけどね。
その他
メインヒロインじゃないけど鋼坂さんも結構好きです。
今作で一番不遇な子だったんじゃないかな、あの死に方は可哀想過ぎる。。
これがメインとサブの差なのか・・・
幼なじみではないが恂の事を好きな理由もちゃんとあり、物凄く良い子なのに。。。

Lass作品ではお馴染みの広原一族も登場しましたね。
菩乃花さんは後半含め様々な所で格好良い人でした。
でも結局菩乃花さんが何を何処まで調べていたのかははっきりしなかったのが残念。

総評
勿体無い、本当に勿体無い。。。
シナリオ以外は本当いいのに・・・設定も良かったのに・・・
ヒロインも可愛いし、絵もいいし、音楽もいいのになぜこうなった。。。

一言で言えば結局何だったの?
色々な設定はばら撒かれていたけど回収する気はほぼ無し、結局何がどうしてそうなったのかが殆ど分からないまま終わる始末。

考察のしがいがあると言うレベルを超えて考察しなければ殆ど分からない、そのうえそれが正解かも分からないという状態。
設定をブン投げる=プレイヤーに考察させるじゃないと思うのだけど・・・
正直シナリオ目的ではオススメできませんが、プレイするなら細かい設定はそういうものとして流して進めるかトコトン突き詰めて考察するかの2択が良いかと。
中途半端に考えるのが一番ダメです。

コレだけ良いヒロインが揃っているならもっと単純にバトル物か幼なじみたちの主人公争奪戦みたいな作品で見たかったかも。。。


シナリオに期待せず読めばもしかしたらよく感じるかも?
上述している通り今作には明確なハッピーエンドはないのでそれが嫌な人は回避推奨で。
オススメはしづらい作品です。

シナリオ:8 システム:13 キャラ:18 CG:17 サウンド:15  71点 B+レベル  
お気に入りキャラ:澳城 迪希 帰郷する前とかの大学生活も見たかった

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