シナリオ
今作のシナリオで一番良かったのは涼乃ルートかな。
序盤こそあやりと涼乃が仲良くなっていく話で洋輔がサブキャラ並に影薄いけど、中盤以降は一途にデレてくれる涼乃にニヤニヤ出来ます。
また終わり方も個人的にはトゥルーよりも良い感じになっているかと。

水澄、えくれあルートはどちらも半分程度共通で途中から分岐する形。
えくれあ関連はトゥルーで関係してくるとは言え、どちらもあまり街の裏の部分には触れずどちらかというとイチャイチャ中心。
2人で1つのシナリオという感じになっておりエピローグも細かい違いはあるだろうけど
えくれあを街の外に出すという意味では行き着く先は結局どちらも同じになりそうだよね。

莉々子ルートもあまり街の裏の部分には触れず、こちらは正統派の熱い感じ。
姉弟みたいな関係から恋人へという基本も押さえつつ最後の戦闘はなかなかに燃えました。
観光都市である風城という世界観が分かりやすいルートなので最初にやると良いかも。

ノーマルの方のあやりルートは手放しにハッピーエンドとは言えないけれど2人でこの先も進んでいくという意味では納得はいくEDだったかなと。

あやりトゥルーは一番最後に開放される割に一番しっくり来なかったかな。
でっきりあやりルートの後から始まるのかと思いきやそうでもなかったし
序盤は今までとは雰囲気が違う感じで良かったのにそれ以降は何か描写が軽いんだよね。
数日で終わる魔剣の修復だったり数週間で出来る魔力炉の制作だったり。
まあ魔剣は単純に出来ないと思っていただけで本当は簡単に出来る実力がよし子さんにあったとか
魔力炉も水澄先輩含め周りの人が全員超優秀だったと考えれば納得できない事もないけど。。

ただドラゴンとの戦闘はもう少し盛り上げても良かった気が・・・
格好良く総力戦だ!とか言っている割には魔剣であっさりだし。。

そして何より終わり方がなあ。
一見纏まっている風に見えるけど魔物がそんなチョイチョイ出てくるメガテンちっくな街って観光都市としてどうなのよ?
しかもいくら護身用のアイテムがあるとは言え魔物はそんなに弱くないよね?
それをあっさり受け入れる風城住民はそれでいいのか・・・

とまあ考え出すと色々出てくるのでトゥルーはこまけぇこたぁいいんだよ!!である程度流した方が良いですね。
あやりは可愛いし、あやりとこれからも一緒に過ごせるという意味ではまあハッピーエンドですから。

シナリオ個人的評価
涼乃>水澄=えくれあ=莉々子>あやり>あやりトゥルー

システム
選択肢のみの分岐。
攻略順にロックがかかっており初回は水澄、莉々子の先輩組しか攻略できず
2周目以降あやり、涼乃ルートが開放され、えくれあは水澄ルートクリア後に開放
そして5人クリア後にあやりトゥルーが開放という仕様。
ロックがかかっているだけありシナリオ内容的に先輩組3人と魔女組2人で街の表の顔と裏の顔に別れているのであやり、涼乃を後にするのがオススメ。

ルートロック解放後に選択肢が増えるものの攻略はそこまで難しくは無い。
唯一、莉々子さん寄りの選択肢1回で他のルートにいけなくなる箇所があるのだけは注意。

演出面は何は無くともまず立ち絵がアニメのように動くE-moteでしょう。
今までに無い感覚の表現で立ち絵もここまで来たかあ・・・とただ単純に感心しました。
最近ではスクリプトで1台詞の途中で立ち絵を何度も切り替え動きをつけているメーカーも増えてきたけれど、それらを超える出来です。

本当よく動き、何てこと無い台詞でもE-moteがある事で感じ方が変わります。
ここまで立ち絵が動くと逆にイベントCGの方が物足りなく感じる箇所もあるくらい。
こういう新しい試みをしてくれるメーカーは素晴らしいですね。
あと今作は地味にエフェクトも優秀なのが良い感じ、戦闘シーンも意外と派手でした。

システム面も使いやすく優秀。
さらに欲を出すならバックログからのジャンプが出来れば言う事は無かった。

音楽

OPは「佐藤ひろ美,飛蘭」さん、トゥルーEDは「佐藤ひろ美」さん
また各ヒロインのEDは先行発売された各キャラのキャラソンになっています。
OPは曲もムービーの入り方も非常に良い感じ。
EDは涼乃のキャラソンがずば抜けて良いです。
とても格好良い曲でCD買ってから発売までずっと聴いていました。

BGM曲数は30曲。
日常の曲からバトルでの曲など幅広くあり、良い曲も多かったです。
お気に入り曲は「Witch’s Garden」「Milky Ice」「日溜まりSTEP」「穏やかな昼下がり」「風城DAYS」
「微睡みの風景」「華ひらく通り道」「いざ参らん!」「緊迫せし対峙」「湧き出ずる想い」

個人的キャラクター感想
緋宮 あやり
人に懐いた猫みたいなあやり。
チョコチョコ付いてきたがったりで可愛い。
ただそれだけに他よりも重めのシナリオ展開がやや足を引っ張った感が。
雪村 涼乃
個別入ってからのギャップにやられた涼乃
元から冷たい子ではないのだけれど、本当良い子ですよ
それにしても「桃色! イチャLOVE☆ドリンク」とはまた懐かしいネタをw
真面目な顔で言う涼乃もあり思わず笑ってしまいましたよ
羽多野 莉々子
小っちゃくてもお姉ちゃんな莉々子さん。
莉々子ルートでは騎士としての良きパートナーですが個人的には恋人というよりも姉弟という関係の方がしっくり来てたかなあ。
柴門 水澄
今作で一番好きなのはやはり水澄さんだねえ。
作中でも言われている通りマジ天使です!
シナリオ展開の影響も大きいけどニヤニヤが止まらなかったですよ。
柴門 えくれあ
えくれあもデレが入ると大きく印象が変わる一人。
デレて懐き始めると可愛いですが、でもやっぱり天使な水澄さんに目がいってしまうんだよねえ。。
その他
ヒロインに負けず劣らず存在感があるのが男性サブ勢。
特に悟朗が声も言動も一々渋くて格好良すぎるw
団長も頼れる大人という感じで格好良かったし男性サブは皆素敵です。
女性サブ勢も裏で暗躍しているお姉さん方などは良いけど、こはるがどうもなあ・・・
あの「わーい」がだんだんとイラッとしてくる。。
あれじゃあ明るい子というよりただアホの子という感じしかしないのだが。。
まあ、あの無駄とも言える明るさが無ければシナリオ的にすんなりと進めなかった所もあるから仕方ないといえば仕方ないのか。
総評
「ういんどみる」10周年記念作品の第2弾として登場した今作ですが
E-moteという革新的な機能を引っさげて来ただけあり10周年記念作品に相応しいタイトルではないでしょうか。

ただE-moteだけが絶賛される対象かというとそうでもなく、キャラは可愛いし、シナリオも絶賛は出来ないけれど平均以上ではあるかと。
これでトゥルーシナリオの出来がもう少ししっかりスッキリしていればさらに言う事も無かったのですが。
そこが惜しいですな。
まあ細かい事は抜きにしてE-moteで動くキャラを見ながら風城という観光都市を楽しむ感じでプレイするのが良いです。
観光都市にいろいろ突っ込むのは野暮ってもんですよ。

次回作以降もE-moteが使用されるかは未定のようですが、これからもぜひ採用して欲しいですね。
それこそ他メーカーでもドンドン使用されればこの先にもっと色々面白い事になりそうです。

シナリオ:14 システム:20 キャラ:17 CG:17 サウンド:17  85点 A+レベル  
お気に入りキャラ:柴門 水澄 これが天使か・・・

作品情報
パッケージ画像
※クリックで拡大します
発売日
2012-11-30
メーカーHP
ういんどみる
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