シナリオ
ヒロインの設定自体は結構重めなものばかりなのだが、それをあまり感じさせないようなノリと勢いで進んでいくので毎度の事ながら読みやすいです。
反面勢いで進んでいる部分も多いので各種設定含めあまり深くは考えず進めたほうが良いかと。
シナリオ自体も雪女や天女などメジャー所な内容が多くどこかで聞いたような感じもする事はするのですがそれはそれで。

どこかで見たり、聞いたりしたようなパロネタも多めで
さらに会話にギャグも加わるため、この辺りが結構好みの分かれる所だと思います。

主人公は即断、即決で無駄に悩まないのも個人的に高ポイント。
特に告白とか潔すぎでした。


ルートはほぼ固定で「ゲンジツ編」×3→「ゲンソウ編」×3→「シンソウ編」→「アフター編」の順。

バッドエンド的に終わる各「ゲンソウ編」からハッピーエンド繋がる「アフター編」までが長いのが若干気になるところ。
たどり着くまでが長い分「アフター編」でのイチャラブやハッピーエンドが際立つとも言えるが
モヤモヤした状態で他ルート進めなければ行けないのがちょいとツライ。

「ゲンジツ編」

各ヒロインとの日常での恋愛を中心にしたストーリー。
終り方は比較的ハッピーエンド風。(厳密に言うと怪しいけど)
いろいろ今後に繋がる伏線はあるが意味深な発言や内容ばかりでここでは殆ど明かされず、ある程度どういう事があったか覚えていく必要があるかも。

なので「ゲンジツ編」が終わったらそのままそのヒロインの「ゲンソウ編」に入るのがオススメ。

「ゲンソウ編」

各ヒロインに関する秘密を中心にしたストーリー。
今作中1番長い部分で各種設定が多数出てきます。
話自体はそこまで変わったものでは無いですがこれだけで見ると完全に全員バッドエンドなので終わり方が非常にモヤモヤしました。

「シンソウ編」

「ゲンジツ編」「ゲンソウ編」を3人分クリア後開放される優樹菜の個別ルート。
その名の通り真相が明かされるルート、終盤の展開はとても管理人好みでした。
ヒロイン全員に見せ場があるのはもちろん、恭介や春野姉妹にもちゃんと出番があったのは素晴らしい。

一応、優樹菜の個別も兼ねているのだが、真相が明かされるのがメインなので個別としてみると若干中途半端かも。

「アフター編」

「シンソウ編」クリア後、4人分いっぺんに開放。
ヒロインとの普通のイチャイチャ日常が中心のストーリ−
ただ他に比べて短く、ここはもうちょっと長くても良かった。

今までの苦労が報われ内容的にもかなり良い感じですが、始まり方はもう少し丁寧にして欲しかったな。
「ゲンソウ編」との繋がりがかなり簡略されておりあまり達成感が無いのが残念。

 

シナリオはルート開放型の1ルートをトゥルールートとして扱い1人のヒロインを中心にするのではなく
真相を明かした後にどのヒロインもちゃんと物語上納得できるハッピーエンドになっているのは良いですね。
ある意味エロゲーらしい手法かなと。

また特典の「真夏の夜のすぺしゃるサンキューディスク!」では春野姉妹ルートがありますが
あくまでもオマケなので過度な期待は厳禁。
というよりこのルートは最初に注意される通り本編以上にフリーダム
普通のシナリオではありませんよw

システム
ルートは半分固定で最初に選択できるのは「愛奈」「衣」「希美」の「ゲンジツ編」のみ選択可能。
以降「ゲンジツ編」をクリアしたキャラの「ゲンソウ編」が開放
3人の「ゲンソウ編」をクリアすると「シンソウ編」が
「シンソウ編」をクリアすると全員の「アフター編」が開放されます。

作中に登場する選択肢は結晶を割る、割らないのみ。
クリアだけを目指すなら割るをひたすら選択すればOK
割らないといずれもバッドエンドに行きますが恭介を中心にしたショートコント的なおまけが見れます。
またバッドエンドは全てシーン回想に登録される上、おまけCGまであるのでフルコンプを目指す人はバッドエンドも全回収必須。
今作はバッドエンドが12個と多いですが上述どおり、結晶を割らなければ良いだけなので見るのはどれも非常に簡単です。

システムはういんどみる仕様のアレなので快適。
雪のアニメーションも動作が軽く、結晶割る際もただの選択肢ではなく演出になっており良い感じ。
目パチ、口パクもあります。
システム面はほぼ不満は無いけど唯一、次の選択肢までのスキップがアイキャッチやチャプターの区切りで止まるのがかなり不便。
特に上述しているバッドエンド回収する際はスキップを多用するので選択肢か未読部分まで一気に飛ばして欲しかったかな。

音楽
OPは「山本美禰子」さん、ゲンソウ編のEDは「yuiko」さん、シンソウ編のEDは「DAISUKE」さん
OP曲は最初聴いた時はイマイチな感じでしたが、何度も聴いている内によくなってきました。
OPムービーの影響もありますね。

そのOPムービーですが、結構な感じでネタバレになっているのは少し気になりましたね。
今作みたいにOPも2ndOPもほんのちょっとしか違いが無いのであればシンソウ編で流れる2ndOPの方でだけネタバレ要素を入れて欲しかったかな。

BGM曲数は37曲。
思ってたよりも曲数が多く、なかなか良い曲もあります。
お気に入り曲は「snow flake*」「白いレースカーテン」「袖を通した後で」「風に挨拶」「MIDSUMMER SNOW NIGHT」「言いたいことがあるんだ」
個人的キャラクター感想
風祭 愛奈
無防備系クール妹(正確には従妹)な愛奈
最初から好感度MAXで普通に可愛いのです。
ツッコミ担当その1で希美が居ない時の会話をスムーズに進行してくれます。
風祭 衣
オカルト好きでドSな衣姉
キャラ設定に書いてるようなドSというほどSでもなく
押されると弱かったりもする可愛いお姉さん。
秋ヶ瀬 希美
ツンデレデレデレ風紀委員長な希美
黒髪ロングは正義!というのもありますが非常に一途な可愛いキャラでした。
良キャラ揃いの今作でも圧倒的に好きなキャラです。
ツッコミ担当その2で夕也との会話のやり取りが非常に面白く「シンソウ編」でもかなりの活躍を見せた万能な子ですよ。

神城 優樹菜
自称嫁で雪女な優樹菜
普段はボケキャラの反面、自分の目的のために非情にならなければいけないのに
非情になりきれない部分が見ていて切なかったり。
総評
ハッピーエンド目指して一気に進めちゃいましたね(「ゲンソウ編」での終わり方があんまりだったので。。)

個人的に「サイトウケンジ」シナリオが好みに合っているというのもあるのですが
シナリオもきちんと纏まっていたし最後は全員綺麗なハッピーエンド、そしてヒロインも可愛いしで満足のいく作品でした。

「みけおう」さん原画のCGも綺麗でしたし。
ちょっと乳盛りすぎな感じはしますが・・・エロゲー世界のスリーサイズがアバウトなのは周知の事実ですが
それにしても今回のはプロフィールと離れすぎだろとw

まあ、簡単に言えば「サイトウケンジ」氏によるいつものノリだと考えて相違は無い作品です。
「サイトウケンジ」氏のテキストやノリが好きなら充分楽しめるでしょう。
逆にそうでないもしくは過去作を知らないなら要体験版です。

シナリオ:16 システム:15 キャラ:17 CG:17 サウンド:16  81点 A+レベル  
お気に入りキャラ:秋ヶ瀬 希美 好きになったら一途な可愛い風紀委員長

作品情報
関連商品
パッケージ画像
※クリックで拡大します
発売日
2011-12-22
メーカーHP
EX-ONE

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