シナリオ
共通部分は普通の日常という感じでなかなか楽しめました。
少し1日1日のぶつ切り感があるのが気にはなったけど、まあ許容範囲内。

各個別は凄くおおまかに言えば、あこ以外の3人は基本的に山場の原因や解決方法が同じ。
そのせいか、個別に入っても同じ展開が多く、特に合宿3日目は隣に居るキャラが違うだけで展開自体まったく同じ。
七ヶ音学園みたいに1ルートなら問題ないけど、複数ルートあるのにこれはちょっと・・・
もちろん、それ以外の展開は違うのだが終業式、合宿あたりはヒロインによって展開を変えて欲しかったかも。
合宿部分自体は面白かっただけに勿体無い。

あこだけは若干違うがそれでも、そこまで変わらないです。

あと、今作は主人公が思っていた以上にダメです。
自分の判断で勝手に物事引き受けて他人に迷惑変えたりするし、終盤ヘタレるし。
最後に決めるところは決めますが、そこまでが長い。
そして突き詰めると、あこルート以外の3ルートに起こる事は全部主人公のせいだし。

今作で1番好きなほのかルートは生徒会がメインになった、ある意味非常に分かりやすい話。
それこそOPムービーラストのCGだけで展開が読める程度には。
それゆえに後半は見てるのが結構辛かった…
でもラストの展開は非常に好みでした、曲の組み合わせも良いし、ご都合主義だなんだと言われてもやっぱり最後はハッピーエンドがいいわけですよ。
また生徒会の面々は実質このルートでしかほぼ出番は無いわりにやたら個性的なメンバーが揃っていましたね。

久々寝ルートはこれまたテンプレというかありがちというか・・・
正直中盤まで行けば展開は読めます、そして2周目以降なら解決方法まで分かるでしょう。
別にそれが悪いというわけではないですが、このルートは他にも増して主人公がヒドイのが難点。
本当ギリギリまで動かないからちょっとイラッとします。

良い点としては個別に入ってからも響と久々寝は比較的セットで登場するので、この2人とのやりとりは良かったです。
どうして響はメインヒロインじゃないんだと思うくらいに。。
ラスト前の響の拒絶の理由を聞いたときは本当にもうね。。。

あこルートは唯一他ルートとは大筋が異なるシナリオ。
てっきり、夜宵さんの正体とかわかるかと思っていたら別にそんなことは無かった。
周りの皆がいい奴だなーと思える展開でした。
そして終わり方が・・・ハッピーエンドと言えばそうだし、違うといえば違う。
そんな微妙な感じ。

理沙ルートは、他ルートと違い山場が2つあるが全体を通して理沙の良い点より悪い点の方が目立つため、正直それが完全に悪い方向に。
特に付き合いだす前の修羅場は主人公がグダってるのもそうだけど理沙が悪いようにしか見えず、逆にほのかが物凄く良く見えるため一体誰のルートなんだと。
理沙ルートなのにほのかが本当に明斗を信頼している姿が大きく出て理沙との差をあけてしまうとはね。。
また結局この一連の流れは全て分かってみると答えが目の前にあるのに物凄く遠回りしている感じですしね。

またこのルートのみ2回目のシーンが手抜きっぽく止められているのも気になるところ。
正直ただのえちぃシーンなら、まあそういうものかで流しますが今回みたいにシナリオに関わっているのならほのかや久々寝みたいに最後まで行くべきでは?

ラストも盛り上がりそうなところでEDに行くため、若干消化不良。
特に同じ祭りでもほのかルートが盛り上がっただけに余計そう思う。

あと、どこかにあると思っていた1年前の事が殆ど無かったのも残念。
本編のあの流れが1年前をなぞっているとは言え、1年前理沙とほのかがどう出会ったのか位はやって欲しかった。

オススメ攻略順ですが、シナリオの展開上1周目が1番楽しめます。
なので1番好きなキャラを1番最初に持って来ればあとはお好きにという感じ。

以下ちょっと気になった点

結局、夜宵さんって何者?イスカと同じような存在みたいな感じだが、結局細かい説明が無くただの便利な導きキャラみたいになっていたのが何だかなあと。
そもそもイスカ自体七ヶ音学園のChapter2プレイしていないと分からないんじゃ?

儀式の手順を教えた旅人というのも分からん、少なくとも100年前からいるから人間じゃないと思うが…

あとひまわりの園でほのか、理沙、久々寝が絵馬を奉納したって事は帰省毎に別の女の子と儀式してたって事か?
最初はてっきりそれぞれ別世界の出来事かと思ったけど、文通の話題が共通で出る以上全員同じ世界だよね?
主人公だからあれだけフラグ立てましたって言われればそれまでだけどw

久々寝のノートの予知も正直?ってなった。
儀式の力じゃないというのはクリア後のICOモードで分かったけど、そうなるとあれはくーちゃんの力でFA?

とまあ謎が結構残ってるんだよな・・・
単に見落としなのかどこかで回収するのか、はてさて。

シナリオ個人的評価
ほのか>久々寝>あこ>理沙

システム
選択肢のみの分岐。
共通がそこそこ長く、選択肢の数もそれなりにありますが難しいものは無いため、攻略自体は簡単。
ルートロックもありません。

その他のシステム面ではICOモードや画面内の細かい演出
エクストラモードでのサウンドやシーン回想部分でほのかの一言コメントが見れるなど凝っています。
そのICOモードも良いシステムだが、今までに手に入れたものはタイトル画面からしか見れない仕様のため
2周目以降のプレイ中に手に入れたものが見れないのが難点。
そもそもタイトル画面から開く方法が上部メニューの進行制御かショートカットのみというのもマニュアルに書いてあるとは言え分かりづらい。
エクストラ内に項目があればよいのに・・・

また 不具合も結構多くパッチをあてていないと、カレンダーの日付と実際の日付が合わなかったり、
画面の切り替えやテキストの表示がおかしい部分があるなど、基本的な部分がうまく動かなかったりします。
初回に理沙ルートをクリアしたが、クリア後CGを見たらほのかの見てないCGが一部埋まっていたりするなどフラグ管理も一部怪しくなります。
プレイ前には必ず最新のパッチをあてましょう。

全体的に良い点もあるのに悪い点が多いのが惜しいです。
音楽
OPは「Rita」さん
ムービーにも合った明るい曲でとても良い感じです。
EDに歌が無いのは少し勿体無い、流れる曲自体は格好良いんだけどね。

BGMは全51曲
曲数がかなり多く、かなり良い曲が揃っていました。
「血の決意」「翔ける、七夕カーニバル!」「あの子を追いかけて」等の格好良い決め曲も多く、かなり満足です。
お気に入り曲は「約束」「碧風」「必殺のお札」「始まる、朝の通学路!」「ホームルーム」
「茜色の街並み」「ユユカナ」「夢浪漫」「血の決意」「翔ける、七夕カーニバル!」
「遥か遠くの悠久の約束」「とある夏の午後」「あの子を追いかけて」「夏と雲2」
個人的キャラクター感想
高咲 ほのか
やはり何だかんだと終わってみれば幼なじみのほのかが1番好きなキャラですね。
分かりやすいツンデレ(デレ多め)ですが、その分デレたら破壊力抜群。
だから個別ルートの後半は見ているのが辛く辛くて。。。
自分のルートだけでなく他のルートでも良いキャラでした、特に理沙ルートのほのかはズルイ。
姫園 理沙
いろいろ尽くしてくれるオタク方面にも強いお嬢様。
体験版段階では、ほのかよりも理沙でしたが、全て終わってみるとほのかにオイシイ所もっていかれました。
また一歩間違えるとヤンデレになりそうな子です。
個別ルートの展開のせいで嫌いになる人が多そうなキャラではありますが、個人的には結構好きですよ。
遊々月 あこ
すりすり魔wのあこ。
正直、ほのかや理沙が居たせいで、あまり興味ががが
あこにもっと思い入れがあれば、個別ルートの話も良く見えたんだろうな。
楠 久々寝
可愛い後輩のくーちゃん。共通では他3人比べると出番が少ない分、影が薄かったですが個別入って一気に評価UP。
ハッピーエンドで良かった良かった。
最初からなぜあんなに好意的なのかは最初分かりませんでしたが、終わってみると納得。
一緒にスルメ食べたいです。
その他
朝から起こしてくれたり、料理作ってくれたりと幼なじみではないが幼なじみみたいな立ち位置におり本編開始時点で最も主人公に近い距離にいる理沙。
幼なじみではあるけど、そこまで極端に近い距離に居るわけではないほのか。
少し変わった関係だなと思っていましたが、実は重要な設定でもありこの2人の関係をシナリオに絡ませてきたのは素直に感心しました。

そしてなぜ響が攻略できないのかと小一時間。
悪友とはまた違う友達的なポジションで非常に良いキャラしているだけにサブなのが勿体無い。。。
響と絵馬を奉納していてもおかしくない感じだったので、個別ルートは欲しかった・・・

総評
簡単に言えば、全体を通して良い点と悪い点の差が大きい。
CGや音楽、キャラなどはハイレベルだが、シナリオがあまり良くない、システムは良い点悪い点半々と言ったところ。
特にシナリオは分量こそそれなりにあるけど、シナリオの根底が同じためあまり多いようには感じない。


Mithaさんの絵が好きな人ならそれだけで満足できますが、1つの作品としてみた場合は難しいですね。
キャラは良いですがイチャラブゲーではないので、ヒロインとのイチャラブに期待してる人は回避推奨。
個別序盤の合宿が半分共通なうえ、3日からはもうラストの山場に向けて突っ走ちゃうため本当、付き合い始めた直後ほんのちょっとあるくらいです。

また、展開自体も結構王道というかテンプレに近いのでエロゲー作品を数多くプレイしてればプレイしている人ほど物足りないんじゃないかなと。
絵に惹かれて、イチャラブにさほど期待しなければといったところですかね。

うーん、なんというか惜しいです。
イチャラブゲーだとは思っていなかったのでイチャラブが少ないのはまあいいのですが、コレだけキャラが良いとそちらも欲しくなりますね。
とは言っても個人的には全部終わった後、残る物があったので比較的満足でした。
シナリオ:14 システム:14 キャラ:17 CG:19 サウンド:17  81点 A+レベル 
お気に入りキャラ:高咲 ほのか やはり幼なじみの絆は強い

作品情報
関連商品
パッケージ画像
※クリックで拡大します
発売日
2011-9-22
メーカーHP
NANAWIND

PCゲームレビューに戻る

inserted by FC2 system